渋谷にある小さな地球!HDEに一日体験入社して感じた社内英語化とは?(前編)

おはようございます、Buildersconスタッフの石田です。

藪から棒ですが、今回builderscon tokyo 2017にもご協賛頂いている株式会社HDE様に体験入社をさせていただきました!

…といっても、業務をやらせていただけるわけではなく、一日いるだけのなんちゃって入社体験ですが。

経緯

HDE様は企業のセキュリティ向上させるクラウドセキュリティサービス「HDE One」等を提供されている日本の企業ですが、ここ数年では思い切って国際的な社風に舵を切った事を前回役員の宮本様のインタビューにてお伺いしました。

www.hde.co.jp lantern.builderscon.io

「国外から就職するエンジニアがもはや半数、社内公用語は英語」…完全なるおっさんジャパニーズな自分にとっては全く想像ができない世界ですね。というか正直怖い、取って食われるのではないか。

…そんな適当な感想を言っていたら「じゃあ一度きたらいいじゃん!」ということでお誘いいただいたのです、朝から晩まで丸一日国際化された企業に滞在!

「同僚がノットジャパニーズ」どころか同僚自体、過去あまりいなかった私です。これは良い機会と体験させていただきました!💪

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出勤

HDEさんのオフィスは渋谷ですが、京王線で出勤する私から見れば最寄りは神泉駅です。

私は八王子という比較的へんぴなところに普段引きこもっているのでまず出勤にくじけそうになりましたが、今回出社時刻は朝10時とラッシュアワーではなかったのでなんとか到着することができました。基本的に出社時間は自由とのこと。

私は8:30には出勤しますよ!(社員のlestrrat氏談)

とりあえず受付に行き、今回対応してくれる方をまちます…。

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いらっしゃいました!株式会社HDE代表取締役社長兼CTOの小椋一宏さんです!

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ーー今回は貴重な機会をありがとうございます

(小椋社長)「今日は是非HDEを見ていってください!」

ーーありがとうございます!

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社長さんがこんな私の相手をしていていいのでしょうか…。いや、私の持っている格言の一つに「社長が暇な会社は順調である」というものがあります(注釈:小椋社長は暇ではないです)。

こうやって、謎の人間の相手をしてくれるということは、この会社は実に順調だということが伺えます(注釈:筆者の主観です)。

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とりあえずHDEといえばドクペなので、飲みながら本日の体験に期待をする私

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社内見学

まずはHDE社内を見学させていただきました。しばし既視感のある文章が続きます。

執務室

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小椋さん「今はワンフロアに全員の席があります」

ーーエンジニアの方とそれ以外の方も同じような感じですね

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小椋さん「奥の方がエンジニア、そして手前がソリューション、営業という感じになっていますね。フリーアドレスとなっています」

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ーーなるほど、フリーアドレスだからロッカーがあるんですね…あっ、宮本さんのロッカーだ、役員も同じタイプのロッカーなんですね

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ーーバランスボールだ、バランスボール率高くない?

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ーーもちろん普通のチェアの方もいらっしゃいます

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オフィスにはあのまもるくんもいたのですが、パクりといわれそうなので写真は掲載しません(?)

ーーしかし、これくらい人が多いとコミュニケーションが密になりそうではありますが、時には窮屈になるかもしれませんね

小椋さん「実は別のフロアがありまして、そちらで作業をする人も多いです」

ーー見せてください!

クリエイティブアンドコラボレーティブワークスペース

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別のフロアは先ほどの執務エリアとうってかわり、贅沢な空間の使い方。部屋の名前の通り、クリエイティブな作業や、コラボレーション作業むけに整備されています。

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(編集注:このスペースは2017年5月に改装されました)

ーーこのフロアはテーブルがあったり

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ーー大画面モニターを囲むようにスツールがあったりするんですね

小椋さん「大人数での打ち合わせはここでおこなったりしますね、あとは社内勉強会とかもここで行います」

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大きなテーブルでは話ながら作業をしたり

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セグウェイの頭にiPadがついてるみたいなテレカンファレンス用のロボットとか

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Doubleという 遠隔プレゼンスシステムらしいです。 後述のMTSの時にも、これでリモート参加している方がいるようでした。

ふと窓際を見るとなにやら不思議な席が…

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集中用の席でした、いいな。

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ほかにもマッサージチェアなどが置かれている休憩室もありました。

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と、そのとき天井から生えている謎のデバイスに気づく

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ーーこれはなんです?

小椋さん「いま全社をフリーアドレス化して、このフロアでも作業ができるようにしています。結果として、だれがどこにいるかを把握しづらくなったのですよね」

ーーなるほど?

小椋さん「これはだれがどこにいるか探すことができるシステム…になる予定です」

ーー予定というのは?

小椋さん「これは私が開発中のものなんです」

そう、小椋さんはガチのテックな経営者さんなのです。こういうのを自作してしまうのです。

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ーーよくみたら基盤むき出しで、3Dプリンターですられたようなケースですね。

小椋さん「まあ、趣味と実益、そして実験ですね」

「では、他のもうちょっと変わった部屋もご紹介します」

会議室

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ーーここは…

小椋さん「会議室です」

ーー他の部屋との落差が激しい。小椋さんは和服ですしこういう和テイストがお好きなんですか?

小椋さん「実はこのフロアは居抜きでして」

ーー…あっここ!知ってるぞ?!

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(知らない人は有名企業訪問ブログ様の2009年9月あたりを探してみましょう)

Praying Room

小椋さん「この部屋はプレイヤールームです」

ーープレイ?遊ぶのですか?

小椋さん「いや、祈りのPrayer Roomです。主にイスラム教徒の方などが使う礼拝の部屋ですね」

ーーなるほど、話には聞いたことがありますが、実際に社内に用意されているのは初めて見ました

小椋さん「様々な文化宗教の人達も尊重して迎えたいのです」

写真はございませんが、外がよく見える静かな部屋でした

社長室

ーーフウ、これで一周でしょうか

小椋さん「最後に社長室を紹介します」

ーーおっ社長室!きっとなんかすごい机があるんですよね!!

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ーーすごい!!机がブロックだ!ってすごい方向が違うでしょうこれは!

小椋さん「スタンディングデスクです」

ーーこれは…コスト的な問題なんですかね(違います)

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ーー熊手があるのはわかるんだけど(私も熊手を買う派です)

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ーー銅鑼があるし…

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ーーガジェットや、ブレッドボードと謎の制作中のものが…

ーーこれはなんですか?

小椋さん「制作中です、秘密です」

ーーさっき天井から生えてたやつとかがこうやって制作されるのですね

小椋さん「そうですね、秘密です」

ーーそっちにあるのは3Dプリンター

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小椋さん「先ほどのセンサーの入れ物はこれでつくりました」

ここまでおおむね普通のIT企業という感じでしたが、突然趣味方面のギアが入り、戸惑いを隠せない…すごいですね


小椋社長とお話

ー通り案内いただいたので、小椋社長とお話する時間をいただきましました。

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ーー先日お話した宮本さんには小椋さんが技術方面のトップとお伺いしました。先程の自作デバイスをみてもたしかに現役テック魂を感じました!そして、PHPerの私として気になる点としては昔PHPでプロダクトを製作していたと伺っております。

小椋さん「PHPのドキュメント翻訳とかも昔はやっていましたよ」

翻訳者項目を参照、お名前が! PHP: 序文 - Manual

ーー前回に引き続き、ここにもPHPerがお世話になった方が…ありがとうございます!

英語について

ーー小椋さんは社内公用語を英語にする決定もされたとお伺いしました、そのPHPドキュメントの翻訳をされていたこともそうですし、ウェブサイトのプロフィールでも小椋さんは英語が堪能なんだなと、

www.hde.co.jp

ーーところで私は英語が全然できない人なのですが、そもそも英語ってそんな必要なんでしょうか。いや、身につくなら今すぐ金払うぞみたいなのはあるんですが…そんなに困ったことが今までないのですよね。

小椋さん「技術的な情報を調べる時に英語の情報をしらべませんか?」

ーー勿論見ます、でも日本語の情報も多いじゃないですか?

小椋さん「今では翻訳してくれる人も多いですよね、かくいう私も昔PHPの情報を翻訳していました」

「でも、翻訳者する方がバックグラウンドやコンテキストまで必ず把握しているわけではないので、細かいニュアンスが変わる事もあります。結果として元とは違った解釈、方向性に多くの人が向いてしまう事もあります」

「それに、新しい情報やニッチな情報、アドバンスドな情報は翻訳されるのにも時間がかかります。我々は先端をみていかないといけないので翻訳情報を待っていられない事もありますよね」

ーーなるほど、私も面倒で日本語のブログエントリをググって見て四苦八苦した後、素直に英語の公式ドキュメントにあたると一発で解決することも多いですね。

「以前は日本の市場も大きく魅力的だったので、公式がドキュメントを特別に日本語に翻訳することも多かったと思います。しかし、そういった時代は過ぎたと思われます」

「今の世界を見渡しても、この状況で参考にできる他の市場はみあたりませんし、おそらくその風潮が戻ることはないでしょう。ならばこの先どうするか、変わった今へ対応することが必要です」

ーー時代の変化として、英語化待ったなしということですね

「決して日本や日本語がダメという訳ではないですよ、私は日本を大切にしていますし、日本語が適切な所まで英語にする必要はありません。しかし追加の手段、ツールとしての英語が必須だということです」

ーー小椋さんが英語化を推進していても、日本を大事にしているのは感じます!

小椋さんは普段より和装で、海外に出張する際にも和装しかもカバンはふろしきなのです。社長室には熊手までありますしね! medium.com

社内公用語の英語化について

ーーじゃあもう少し変えて、英語は重要としても社内公用語を英語にするのはどのような意義がありますか?社員の能力向上?それとも国外の市場に進出するため?

小椋さん「勿論先程の理由で個人の能力向上もねらうためでもあり、そのサポートもしています」

「ただ、おっしゃるような事が主目的ではありません。壁の標語を見ていただけますか」

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ーーいらすとやだ

小椋さん「そこは関係ないですよね?」

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HDEの社内公用語は英語ですが、英語以外を母国語とする人間が多く、必要に応じて英語以外を使うことは否定していないそうです。 それでも多様な文化、言語を持つ同僚と一緒に良く働くためには、最善なコミュニケーションツールとして英語を主要な言語にするという方針でした、とても納得ができます。

ーーなるほど、社内公用語にするというのは、英語圏に進出するためではなく、多様な文化圏の人材を受け入れるためであると

小椋さん「HDEとしてはこれは必然なんですよ。日本だけでは多くの優秀な方と出会うことは難しい、そこで我々はアジア圏にも目を向けました。たとえばASEAN地域の人口は日本の5倍、20代だけ見ると10倍ぐらいです。日本語という制約を外すだけでより沢山の優秀な人を会社に迎えるチャンスができ、昨年は世界中から2,000人以上の応募がありました」

ーー2,000人!すごい!

「その中で、まだまだ日本には魅力があって、日本で働くことに興味がある人が大勢いる事もわかりましたね」

ーー魅力がある国外での就職…そういえば私も言葉が通じるなら海外ワンチャンとか思ってみた時期がありました

小椋さん「そもそも、HDEへ来た方は多くは英語がネイティブというわけではなく、勉強したから英語を喋れるのですよね」

ーーマジレスだ

「筋力つけていくしかないですよ!」

ーーうう…(汗)

小椋さん「とにかく、日本語にこだわらずに英語をつかうと彼らとコミュニケーションがとれて、先端の情報にも触れられて一挙両得です」

「しかし我々の会社も英語化したのは最近です、実際に成長を体験した人を昼食の時にご紹介しますよ」

ーーそれは楽しみです!でも国内の人にも来てほしいのですよね?

「勿論そうですね、もっと興味をもっていただきたいです。HDEは多くの国から人材が集まっていますし、ぜひ働きつつ交流していただきたいですね」

「そして、いま中堅となっている方にも興味を持って頂きたいですね、国外からきている方は若くて学生や新卒の方も多いので、とても刺激になるとおもいますよ」

「彼らはとてもいい人で、コミュニケーションが通じない事もあるのも理解しているので、対話していくハードルも低いですよ」

ーーところで国内の方にも来てほしいのは、やはり国内向けにサービスを展開しているからなのですかね?

「そういうことは無いです、現在の主力は国内ですが海外への展開もすすんでいて、日本から海外へサービスを提供していきます。海外オフィスとのテレカンがこの後であるのでご紹介しますよ」

ーーぜひ!

オフトピ

ーーしかし、英語の資料を読むだけなら大変以外の抵抗はないですが、話すとなるともう数段ハードルが上がりますね。

(突然横にいた牧さん)「英語でのコミュニケーションが苦手なの?」

ーー別に苦手というわけではないんですけど…なんか…こう…ちゃんと喋れる自信がないのですよね。カンファレンス等で海外の方がいらっしゃった時とか、すごく話したいなあと思う事はよくありますし、実際話かける事もあります。で、1〜2割くらいしか通じてない気がするんですよね、これは喋りかけて相手の時間を無駄にしてるんじゃないか、と不安になったりするんですよね。

小椋さん「それはモチベーションになるのではないですか?」 「勉強や訓練をやるだけやってるなら、しかたないじゃん!と開き直ってもいいのではないですか」

牧さん「そもそも英語が下手だと会話が邪魔って思ってる人は少ないですよ、特にOSS系のカンファレンスなんてソーシャルのやり取りのために来ているのだから相手が嫌がるほうがめずらしい。」

小椋さん「まあ、すごいビジネス的な場とかで相手も余裕がないと、私も相手にしてもらえなくて落ち込むことだってありますけどね…」

牧さん「あとは、地域差もあるかもね。英語が母国語でない国なら、みんな(下手な英語でも)慣れている。アメリカでも西海岸カリフォルニアあたりはメキシコとか近いからか優しいですね」

ーーふーむ、僕もEUに行った時そんなに困らなかったなあ。相手も英語が母国語の人は少なかったしな。

牧さん「ところでHDEっていう会社は英語で様々な文化圏の人とやりとりできるし、とてもいいと思いますよ?」

ーーなるほど!!!(?)

小椋さん「勉強しましょう!」

次回に続く

一日に体験した事が多いため、今回前後編となります。

次回は実際のHDEの社員やインターンの方とのお話となります、そして…?

最後になりましたが、株式会社HDE様は国際的色あふれる職場でテックな社長たちと共に働きたい仲間を募集中です!

www.hde.co.jp

文:uzulla

写真:lestrrat

後編を公開しました!

lantern.builderscon.io

制度よりも実験!チャレンジを続けるHDE宮本さんに働き方の模索をお聞きしました

こんにちは!buildersconスタッフ兼フリーター兼フリーランスの石田です。

いきなり個人的な話で恐縮ですが、去年末ごろからハイパー:tofu_on_fire:(なぜかemojiで表示されない)が継続中で試練の日々を過ごしております。

ここ最近過酷な在宅勤務を続けた結果、渋谷に行って帰るだけで筋肉痛になったり、大画面のエクセルを見ながらふと「欲しいモノ」を考えていたら、「(案件の)徳政令カード」という単語が口をついてでてきて、それメッチャほしいな!!と一人でウケたりしています。ええ、まだ多分大丈夫です 😇

さて、そんな感じの生活をしばらく続けていると、「いい働き方」をしている人を見て心底羨ましくなるものです。その人達は十分に仕事で活躍して、いい感じな人生を歩んでいるように隣からはみえます。

そんな隣の芝生の例として、buildersconの主催であるlestrratさんがいます。彼は「仕事」「子育て」「カンファレンス運営」「たまの執筆活動」「OSS活動」「肉焼き」という人生を送っている様です。

lestrrat.ldblog.jp

しかし自由すぎる、彼は一体どんな会社ではたらいているというのだろうか、もしかして役員の弱みでもつかんでいるのでは…そのように勘ぐり、ワンチャン俺も弱みをつかんでみたい!そこまで言わなくとも、もっと良い生き方働き方みたいなのを知りたい!

…という流れで、lestrrat氏が勤務しており、buildersconに協賛もいただいている株式会社 HDE 代表取締役副社長 宮本和明さんとお話をしてきました。




ーー(私)本日はお時間いただきましてありがとうございます。牧さん(lestrratさん)からお話を伺いまして、HDEの経営陣は皆すごいエンジニアだぞ!と。その中でも宮本さんは色々ある(色々な意味で)ということで、今日は色々なお話をお聞かせ願えればと…。

(宮本さん)「(笑)いえいえ、僕はすごいエンジニアではないですよ。たしかに起業当時は製品のコードも書いていましたが…」

ーーそうはおっしゃいますが、宮本さんはこのようなPHPの技術書籍を単著でだされていますよね?(スッ

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「あっ!よく見つけましたね!」

ーーPHPerですから!

注:アマゾンで仕入れました、添付CDROMにRedhat Linux 7.2(ELではない)が入っていて時代を感じる。
ホンキで学ぼう!PHPのキホン

ホンキで学ぼう!PHPのキホン

「まあ、今社内にいるエンジニアとくらべれば最下層ですよ(笑)」

ーーご謙遜はさておき、宮本さんはなんと(?)日本PHPユーザー会の発起人の一人ですよね?

「そうですね、その前に日本PostgreSQLユーザー会の流れもあったのですが、僕も日本PHPユーザー会の立ち上げに協力しました。一時期、サイトのドメイン費用や会合時の会場の提供などもHDEがサポートしていました。」

注:HDEはイスラエルのZendプロジェクトに少額出資までしていたらしい。「企業としては二番目の出資」すごい! http://oldwww.php.gr.jp/seminar/20030830/doc/light-hdectl.pdf の P29

ーーすごい!いちPHP愛好家として当時の貢献に感謝いたします!!HDEとしてもOSSのサポートをしたのですか?

「HDEは立ち上げ初期の当時、LinuxPHPなどのオープンソースソフトウェア(以下OSS)を用いたビジネスをおこなっていました。

当時、大手ベンダーのUNIXサーバーは500万位した時代に、OSSDOS/V機とOCNエコノミー等を利用することで断然安い価格で「インターネットにつながる箱」を提供していたんです。

これはOSSがあるからこそ出来ることでした、その恩返しではないですが、OSSをささえる一員として参加していきたいと…」

本当の当初、このようなものを販売されていた。なんとPHP2でかかれていたらしいぞ…?隣にならんでいるのはVRMLNetwareだ、時代!
ASCII.jp:TODAY'S NON-STOP NEWS vol.3

ーーなるほど、私も昔似た商売をしていましたよ…OCNエコノミー…メール…カウンター…当時フリーライダーだったのを反省します。そうだ、HDE Controllerという管理ソフトウェアも販売されていましたよね

「今も販売していますよ

そうですね、HDEは2000年台は特にLinuxとメールシステムのパッケージに力をいれていました。当時はITバブル崩壊などもありましたが、都銀などの金融機関ともお付き合いさせていただいてましたね」

ーースーツでバリバリと前線にいたと

「ただ…リーマンショックは影響が大きかったですね…。パタッ…っと流れがとまってしまいました。

会社には非常に厳しい時期となり、僕も一旦間接部門に退く事になりました。

あのころは方向性を決める力も、人材も不足していましたし、アンテナも低かった」

ーー…

「間接部門にひいた後、技術系以外のところでコミュニティ活動を再開しました。たとえば「ごじかん会」を立ち上げたりしました。これは人事の人たちの交流会です」

「人事系情報交換会 ごじかん会」
ごじかん会

その他にも「特定非営利活動法人 楽器で笑顔基金」などの立ち上げもHDE立ち上げ経験を活かしてサポートされたとのこと
特定非営利活動法人 楽器で笑顔基金

ーーなるほど(わからん)

「違う分野の社外活動はやりがいがありますよ、なにしろHDEの中では下層の技術力であったとしても、普通の場においてはトップクラスの技術力ですからね!」

ーーあっわかる!

メーリングリストを設定できるだけで、非常に感謝されるわけです」

ーーやばい、わかってしまう…。

「『テクノロジーを解放する』という社是もありますので、その意味でもHDEと合致する活動なのです。

そして社外活動には出会いや学び、発見もありますしね」

ーーそういえば、宮本さんは不思議な活動もされてますよね、Twitterのbioにポンジュース蛇口勝手プロモーター」とあったのですが、一体これは?

「僕は愛媛出身で、みかんジュースが好きなのですよ」

ーーはい

「それで、同じ愛媛出身のCybozuの高須賀元社長がいよかん大使になったんです」

愛媛いよかん大使、伊予観光大使のことらしいです
http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/topic/2003/12/11/833.html

ーー初耳です

それが同じ愛媛出身としてすごくうらやましかった!僕もなりたかった!

ーーなるほど?

「僕はどうもなれそうにはなかったので、自分でWikipedia愛媛県人の鉄板ネタ、ポンジュースが出る蛇口』のネタを書きました。

そしたらその翌年くらいに、本当に現実世界に蛇口が登場したんですよね。ちょっと貢献したのかなと。

なので、僕が(多分もっとも初期のころに)広くインターネットで知らしめ、広めたのです!」

問題(?)のWikipedia、「えひめ飲料」のページ
えひめ飲料 - Wikipedia

(おそらく)その時の編集履歴
えひめ飲料 - Wikipedia
このIP「210.253.209.177」をWhoisしたら、たしかに「netname: HDE」であった…。

ーーすごい!?でもPR仕掛け人とかではないんですよね?本当にいよかん大使になれなかった腹いせなんですか?

「いや、それ以外にも意味はありますよ。本業以外のコミュニティで活動すると当然ITの話は通じませんし、自分をよく見知ってもらうためにはわかりやすい自己紹介が重要です。

これで『愛媛出身のポンジュースの蛇口勝手プロモーターの宮本です!』といえるんですよ」

ーーたしかに普段テック系だと「PHPerです〜」と言ってれば自己紹介になりますけど、一般の人には通用しませんしね…そしてまんまと私もネタにしてしまいました…参考にします!

「先程も言いましたが、本業とは違うコミュニティとお付き合いすることは重要ですよ。なにせHDEの今の人事部長もそういった外の付き合いで知り合いました。

HDEが真剣に考えている多様な働き方のアイディアや、業界にかぎらないマネージ論なども広く教えを請うことが出来ます」

完全に余談なのですが、帰りにとても共感できる(髪型や髭の感じが)方とエレベーターにのりあわせたのですが、人事部長さんだったようです。エレベーターのボタン操作が丁寧でした。
www.hde.co.jp

ーーポンジュースから突然マネージ論にいきますか

「マネージは重要ですよ。仮に現場の技術者であったとしても、ある程度の年数をかさねれば必然的に何人かのチームを率いる事を期待されます」

ーー普段したっぱフリーランスですけど、わかります

「エンジニアは性格として細部にこだわりがちです。神は細部に宿るといいますし、それは重要なことではありますが、ことマネージにおいては一旦任せる事も重要です。

でも、自分でやってしまいたい。そこでぐっと我慢する必要があります」

ーーよく聞く話ですね、実装者が「こうしたい!」といってきた時にどうするか、我慢ですか〜まあそうですよね

「そこでですよ、本業ではないコミュニティ活動では、一スタッフとして思いっきり細部にこだわる事ができるんですよ!

社内では今後のためにぐっと我慢していたとしても、社外のコミュニティなら立場が違うので、細部にこだわってもいい、ストレス解消にもなるのです」

ーーすごい、なんかいい話が展開している!

「たとえばエクストリーム出社という試み知っていますか?僕は娘と参加して優秀賞をいただいたことがあり、その時に運営の方と仲良くなりました。

HDEは多様な働き方を研究していますが、このエクストリーム出社は新しい働き方のはしりではないかと思い、その時運営の方々と仲良くなってエクストリーム出社のイベントをHDEの広報予算からすこしもらってですね…当時の銀座 Apple Storeで開催するお手伝いをしたりしました、TVからも取材されたりしましたね」

当時の記事
dot.asahi.com
その時のTogetterがこちら
togetter.com

ーーエクストリームだけに若干ハラハラしますが、なるほど私もエクストリーム出社は聞いたことがあります

「ちょうどこの頃は子育てにも力をいれていましたね、お弁当をつくってブログに掲載したりとか…まだまだそのころはそういう風潮は少なかったのではしりでしたね」

宮本さんは「 「本業IT、副業育児」のイクメンター」である、たとえばこんな所からも取材が
http://www.dadcco.com/hpgen/HPB/entries/196.html

ーー宮本さん色々トライされてますね〜

「子供を育てるのって、自分が覚えていない物心付く前の時間が補完できてとてもおもしろい事ですよ。この結果、多様な働き方をリアルに考える事ができる強みにもなりましたしね。

そして2012年に直接部門に復帰しました」


(長い記事ですので、唐突ですがドクペ情報です。HDEオフィスにはなんとウルトラレアな公認 Dr Pepper 自販機があるのです!)


ーー今の主力事業であるHDE Oneでしょうか

www.hde.co.jp

「メールを強みとしていたHDEが東日本大震災後、事業継続性やBYODなどの時代の要請から、クラウド活用のコンサルから始めまして、多くのお客様に導入をいただきました。

今でも新規契約がふえ続けて成長を続けていますが、現在では継続契約いただいているお客様からの収入が大半を占めるほどになり、大変順調です」

ーー多くの企業が必須であるメールの深い知見をもっていたからこそだと思います。盤石ですね!こうなればもっとBuildersconに協賛してHDEの名をしらしめ、人材を集めましょう!!(?)

勿論、ご存知の通りHDE様はbuildersconにかぎらず、様々なカンファレンスに協賛をしています。国外カンファレンスも多いのがポイント?
- builderscon tokyo 2016
- Pycon JP 2016
- YAPC::Asia Tokyo 2015
- GopherCon India 2015
- PyCon APAC 2015 in Taipei
- DockerCon 2014 in San Francisco
- PyCon APAC 2014 in Taipei

また、自社のカンファレンスも開催されています
www.hde.co.jp

「勿論人材を集めています。

…ところが、最近国内で人材があつまらないのですよね…」

ーーそうなんですか?増えていると伺っているのですが

「そう、国内で人材をさがす事がむずかしかったので、数年前から国外に目を向けています。

正直、オフショアなどの失敗事例をよくきいていたので最初は不安だったのですが、東南アジアの大学の就職フェアなどに参加したところ、『東京からきた?しってるぞ!渋谷!きいたことあるぞ!秋葉原は近いのか?』などと反応がありました、予想以上に東京の街の魅力があったようです。

そしてお会いできた人材はとても高いレベルの大学の、さらにその上澄みの方々で、非常に能力が高い人がHDEがに就職をきめてくれたのです。

彼らは礼儀も正しいので英語が下手な我々の話も真剣にきいてくれるし、むしろ、しばらくすると日本語を話し始めたりするんですよね。

今ではエンジニアの半数が国外からの人間になりました」

国外にむけてFacebookのページもあります、いいね数5000オーバーはすごいですね?
https://www.facebook.com/hde.global/

ーー国外の方がそこまで多いとなると、公用語は?

「英語です、二年半前からとりくんできました」

ーー社内英語公用語…強い…(?)反対などなかったのですか?

「勿論みんな面食らって開発部長が当初「抵抗勢力」になってましたね(笑)

そこで最初に開発部長を、実験的にセブ島に「流し」てみました。通称「セブ島流し」です」

「セブ送り」が正式名称らしいです。
blog.hde.co.jp

ーー字面だけみるとまったくおだやかではない…人体実験では??

「でも、それで帰ってきた人間が「ええ、もうやりましょう!」っていいだしたんですよね(笑)

なんかよくわからないけどこれいいよね!ってなりまして、今までに十何人も流しました。」

ーーはは〜〜

「実験ですので、色々な調査もおこなったのですが、どうやらTOEICである一定の点以上だとあんまり効果がないですね。楽しむだけでかえってきちゃう(笑)

点数が低い人間は「オープンマインド」がたりていないのか恥ずかしがってしまう。そこがセブ島で開放されるようです。

一応セブ島以外も試したのですが、フィリピンのお国柄ですかね、苦手意識がなくなるのにはセブが一番だと結論しました」

ーーそこまで調査されているとは。みんな行きたがるのでは?

「一度行くと丸一ヶ月かかります、業務もありますから、希望者がすぐに全員というわけにはいかないのですが…。

また、最近は採用時に英語がある程度出来る人間が増えてきているので、回数も減ってはきていますね」

ーー希望者が多くて、島流ししてもらえないと…

「そうですね、しっかり効果が出る人間をみきわめて島流しにしています」

ーー実験的な島流し、大変に参考になります。私も流されるならセブにします。エンジニアさんは納得ですが、営業さんはどうなのですか?国内向けのお客様がメインと思いますが。

HDE Blogではエンジニア向けの記事が多く、英語の記事も多いです(以下の記事は社内勉強会のレポート)。勿論日本語の記事もありますよ。
blog.hde.co.jp

「最初はエンジニアだけかなとおもっていたのですが、元々英語が出来る人間いたので、国外でもサービスの営業をしたところ、売れることがわかりました。こうなれば国際的な販売を見据える事になりますので、営業も同様とすることになりました。

国際的といえば、最近では『海外かばん持ちインターン』というインターン制度をはじめました。

これはインターンの人をつれて、社員がタイなどへ出張するときに鞄もちをやってもらい、国際感覚をもってもらうという企画です。

毎年1〜2名くらいがそれで就職しているのかな」

インターンの方がエントリを書かれています
泥臭くラウドテクノロジー~HDE海外かばん持ちインターン@台湾day2~
This is my task!~HDEかばん持ちインターンシップ@タイ~

ーーすごい、いい企画ですね!

「ただ、去年のインターンで採用された方は中国の方だったんですよね。やはり世界に慣れている。

日本の方にももっと頑張ってもらいたいですね」

ーーいい人はいると思うんですが…巡り合うのが難しいですかね。

「日本では出来る人も「皆に知られているサービスを提供している」とか「花形で目立つ会社」にまずは魅力を感じるみたいですね。

HDEは堅実にインフラを支えて、お客様の成功に役立つ仕事でやりがいもあると思うのですが、なかなか…。

もしそういう事でもなければ、ちょっと日本人大丈夫かな、みえてないだけならいいんですけど…。

これは日本では制度上ありえない事ですが、先日インドネシアからきた方は未成年なんですが、飛び級で院卒なんですよね、性格もよくてすばらしい人です。

グローバルレベルで優秀な人とはたらいてみたい人はぜひHDEを検討してください!」

技術的にもすごいたくさんスタックがあるようですよ。いろんな技術つかってるなー(偶然にも最初にPHPきてるぞ!最高!)
HDE | StackShare

ーーやっと会社の役員っぽいことをいいはじめましたね

「時代は非常に変化していますし、エンジニアは変化を受け入れて、むしろ変化を自分でつくっていけないといけない時代ですし。そういう人はぜひHDEで色々チャレンジしてみましょう!」

ーーそういえば、builderscon主催の牧さん(lestrratさん)が御社の社員ですが、育児のためにかなり自由度の高い働き方をされているようです。HDEには良い制度がそろってるんでしょうね?

lestrratさんのHDE Blogにおける育児エントリ、なお調べた時点で458ブクマ!
blog.hde.co.jp

「ああ、よく聞かれるのですが、HDEにはそういった制度は多くはありません」

ーーえっ、しかしそういう働き方をしている方が多くいらっしゃると聞きます。

「まさに今、働き方が色々でてきている時代なので、世の中に「こういった制度があれば万全」といった統一の答えがありませんね、

HDEでは制度のかわりに「やってみたいことがあったら、言ってね!」と、実験として多様な働き方をサポートしています。

例して、今はマネージャーは週に一回在宅勤務をやることになっています、これは制度ではありません。

その結果には色々な情報があります。実はこういう機能が必要だった、こういうやり方はさっぱりダメ、等の発見がまだまだあります」

ーー気軽に挑戦できるのですか?

「規則にないという理由では却下しません。規則にないチャレンジ、実験を積極的にやっています。

ただ、実験ですので、必ず終わった後にはレポートを提出させるのと、事前に期間を設定します。これは既得権益みたいになる事を防ぐためのポイントです」

ーーなるほど、制度はなくとも実験のための枠組みがあるんですね。HDEさんは様々な実験をおこなってますね〜…。

「働き方にかぎらず、実験で得られる知見と、それに対応する変化は重要だと思っています。

今の事業はクラウドが主力ですが、もっと働き方をサポートして、カスタマーサクセス、お客様の実際のビジネス成功に寄与できているか調べていく必要があります。

勿論社員のみなさんにもそういった変化についていける、むしろ変化を起こしていける人を求めていますね」

ーー宮本さん自体、どんどん変化されていってますね、大学で文系になり、起業して、父になり、マネージ側になり、間接部門と直接部門を行き来して…

「そういったことも含め、変化が好きな人、むしろ変化を起こしていける人を求めていますね。

あと、ボードメンバー(役員)が3人おり、合議で経営しています。なのでだれか一人だけ突っ走るということは少ないため、体育会系よりも理屈っぽい人のほうが向いているとおもいますね。」

経営陣三人のプロフィールはこちら
宮本さんは三才で般若心経を諳んじる…どういうことなんだ…
経営者紹介 │ 株式会社HDEについて

ーー島流しの時点で体育会系な気がしないでもないですが…ただ、宮本さんとお話していると理屈もシッカリしているからか、お話がわかりやすいですね。

「正直英語はまだまだ大変なんですが、日本語については社内で一番得意かもしれませんよ(笑)」

ーーそういえば国文科をご卒業と

東大を理科一類ではいって、文系課程に転じたとのこと、ハイブリッドだ!

「そうですね、卒論は宮沢賢治の「やまなし」についてでした」

ーー私、あまり文学には明るくないのですが、あの「クラムボン」ですよね?あんまり普段文学にむいていないエンジニアに、なにか魅力を語っていただけますか?

クラムボンは小学校の教科書でも扱われるお話ですね、クラムボンはお話の中では何であるかは明かされません、

小学校の授業では、これが何であると言ったりしません、色々な想像ができることが大切だからです。泡であるとか、光であるとか、カニであるとか、様々な解釈ができるのがこの作品の醍醐味です。

エンジニアの仕事においては、要件であれ変数であれ定義をしっかりするところから入りますよね。「様々な解釈ができることを楽しもう」というクラムボンみたいなものは対局にあるのかもしれません、勿論どっちがどっちという話ではないですし、解釈や重要な場面も多々あります、というかエンジニアならばその方が多いでしょう。

ただ、定義しないことの楽しみも教養として持っておくといいのではないでしょうか」

ーーなるほど…私も元来型のないPHPerなのに、最近型にとらわれてきている気がします。自分はこうであるとか思い込まず、チャレンジしていきたいと思います!

「(笑)」

「やまなし」は青空文庫でも公開されています。
宮沢賢治 やまなし




エンジニアの話題といえばいつも技術のことばかり、あるいは仕事だマネージだと極端になりがちですが、HDEの宮本さんはネットや技術だけでない、社内外での広い取り組みはとても刺激になりました。 (今回は書かなかったですけれど、EUの一般データ保護規則(GDPR)とかの話もしてたんですよ!)

buildersconも「知らないを知る」というテーマのカンファレンスであるからして、これもまた一つの「知らないを知る」ことができた楽しいお話でした。

私も :tofu_on_fire: を解決するためのチャレンジと我慢、そして仕事外でのストレス発散をしていきたいと思います🌝

最後になりましたが、builderscon tokyo 2017に協賛いただいております株式会社HDE様は、共に変化にチャレンジする人材を募集中とのことです!

www.hde.co.jp